『家政婦のミタ』が突きつけたのは金銭ではなく、家族のありがたみ

「家政婦のミタ」DVD-BOX

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 「お金のことで生まれた問題をお金で解決してくれるスーパーヒーロー」が、この社会にはいないのだ。新しい資本主義社会のヒーロー『家政婦のミタ』の一番の魅力は、業務遂行能力である。しがらみなど気にしない問題解決能力である。視聴者は、いつも“ないものねだり”なのである。
引用元:ドラマ『家政婦のミタ』にあって『南極大陸』にないもの (1/2) - ITmedia ビジネスオンライン

 「承知しました」「超過料金をいただきます」「その言葉(ありがとう)は、お母様に言うべきだと思います」。ミタさんの台詞だけど、ミタさんが執拗に"料金請求"を行ったのは「今まで家政婦の仕事を無料でやってきた亡き母への感謝の気持ちを一家にわからせる為」じゃないのだろうか?だから、『家政婦のミタ』が「ないものねだり」をしているとしたらその対象は「金でなんでもやってくれる存在」ではなく「家族への感謝の気持ち」「家族愛」でしょう。家族への感謝の気持ち、日本が忘れがちなことだが、「無いもの」なのか?その答えは、なぁなぁで結婚し、そのまま子供までつくり妻に自殺されそれでも「子供たちを愛しているのかわからない」と嘆いた父親の成長が出している。

 ついでに、『家政婦のミタ』一家の問題は"お金のことで生まれた問題"ではない。父親は大手ゼネコンのエリートで4人の子供と一軒家を持っている。彼らが抱えていたのは家族問題でしょう。莫大なお金を得ても解決できない。現段階では格差が少ない日本で、多くの家庭が抱える問題。