2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

罰が下らないという、罪 伊藤計劃『虐殺器官』

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/02/10メディア: 文庫購入: 75人 クリック: 954回この商品を含むブログ (517件) を見る 罪に罰が付随するなんて甘ったれだ。罰ってのは、ある種の赦しだ。罰は罪を"相殺する錯…

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【自分がその人と似てるな〜って感じて共感する時】ですか。その人をピエロだと思った時。その人の心の本質がどうであれ(というか心の"本質"など架空の存在であり、現実に在るのは人間への"認識"である。自分への認識、他人が下す自分への認識....)、自分の…

フランシス・コッポラによる父殺し。『テトロ』(100点)

いい話、のようなもの。"いい話"で終わるには色んなことがありすぎた。 名ある音楽家の家に生まれた主人公は、「作家になる」と言い残し家を出てしまう。遠い地で、彼は名前を変え生活していた。「テトロ」という新たな名で。そこに(主人公に置いて行かれた…

母の話。 田中慎弥『共喰い』

共喰い作者: 田中慎弥出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/01/27メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 679回この商品を含むブログ (74件) を見る 母の話だと、思った。 「父と息子」ってフレコミですが、自分は母性の話だと思う。父から息子へのカルマでは…

現実版モテキ 西村賢太『苦役列車』

苦役列車作者: 西村賢太出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/01/26メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 266回この商品を含むブログ (120件) を見る 現実版『モテキ』。「友達が1人も居ない人」のことがわかる。『モテキ』の主人公も立場違えど、友人も少…

絶望を遺してくれる綺麗ごと。見ると叫びたくなる映画『ヒミズ』(65点)

「震災で大きな被害を受けたが、日本人は前を向いて立ち上がる!」 「立ち上がれない人だっていますよ。」 きれいごとと絶望。きれいごとも絶望も、忘れてはいけないと思った。 (※完全ネタバレ☆) 【1.幸せじゃないハッピーエンド】 〜後半の構成〜 巻き込…

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まどマギのコネクトはいい曲やのう。「11話を見て、10回見てきたOPの印象が変わる」って演出はお見事。ほむほむ!

『ナサケの女SP』 と今期ドラマ

・『ナサケの女SP』面白かった。ニューハーフバーで毎晩豪遊する高岡早紀は、守銭奴の父にダンサーという夢を潰され医者になった。彼女は一夜にして50万を消費し、同じく医者である父は「何故こんな遊びをする」と怒る。最後にはそんな医者一家に脱税捜査…